留学生事情

ホームステイ・海外生活の悩み相談役  高校生から元気をもらった日々! 

ここ1ヵ月半ほど、多くの人々と接しその渦中にもまれて時間を過ごした。今日やっと落ち着き、このブログが書ける状態になった。

仕事は日本から英語研修に来ている高校生や大学生のお世話をすることであった。毎朝、地元の高校や大学に出勤して生徒のホームステイ先での問題ごとやシドニーでの生活に対する不安を解消していくのが私の役目であった。

最近は修学旅行とは別に海外英語プログラムでシドニーに滞在、オーストラリア人家庭にホームステイをして学校に通い授業を受ける学生がとても増えている。特に日本が夏休みになるこの時期、ここシドニーの留学エージェントは大忙しとなるのである。

生徒さんは日本を夜発ち朝一番で到着する。ミニシドニー観光の後、こちらでの生活、学校へ公共の交通機関を使って通う方法などのオリエンテーションがあり、ステイ先の家族と対面し、家族に連れられて行くパターンとなっている。飛行機で眠れない生徒さんがほとんどで、家族との対面の頃には緊張で顔が引きつっている状態であった。

私がお世話した学生さんほとんど海外は初めてであり、もちろん外国人の家庭で生活するのも初めてである。英語の不安ばかりか文化や習慣の違いは大きいから慣れるまでは驚くことがいっぱいあると思われるた。

最初の数日は、通学で迷ったり降り場がわからず途方にくれる生徒が多々いた。シドニーの電車やバスの運行状態は日本に比べ途上国である。バスは市バス以外に他に路線があり切符も違う。ここ最近、市バス、電車、フェリー、トラムが乗れるマルチパスがでた。それまでは乗り換えのたびに違うチケットを買ったりしてとにかく不便であった。またバスに関しては新しい急行バス以外は、降り場のアナウンスは一切無い。この辺りかな?と目印を覚えなければ乗り過ごすのは日常茶飯事である。また郊外にでれば、似たようなレンガ造りの家ばかりであるからさらに降り場の目安を見つけるのが困難となる。

自分でさえここに来たばかりの頃にバスに乗るのは不安であったのだ。

「うちの家族はお父さんが一人でTVの前で食事、子供と自分はダイニングルームで食事ですが、これって普通ですか?」「お行儀悪いわよね、普通ではないけどそういう家庭もいるから。」

「朝、簡単なコーンフレークしか出ませんが、これではお腹が空きます。」

「フルーツをもらったり、トーストが食べたいとステイ先のお母さんにきいてみてね。」

「どうも家族構成がわからず、よく出入りしている男性がいるけど、いったい誰なんだろう?」「もしかしたら、離婚した元旦那さんかもね。」(数日後、元旦那さんであることがわかった)

「こういう時は英語でなんと言うのですか?」

通学に慣れ始めると、各家族との生活のあり方の質問や英語会話の説明がほとんどとなっていった。

日本では当たり前のことがここでは当たり前ではない。特に生活が便利な日本、また家族構成がはっきりしている家庭で育っている生徒さんには目が点になるようなことも多くあったであろう。どんなに小さなことでも、いろんなこと全てが生徒さんの学びとなっていくようであった。

生徒さん全ての名前をおぼえるのは無理であったが、毎朝みんなの元気そうな顔を見るとほっとした。こちらは冬であり、朝早くから寒い中、点呼を取ったりと長時間にわたる仕事は疲れたが、目をキラキラさせて真剣に私の話しを聞いてくれたみんなと過ごせた時間は貴重であった。また自分では慣れてしまっていることが、日本人の若い子からみたら不思議になるという視点がおもしろかった。

みんなとてもなついてくれたので、お別れはとても悲しい。数週間ではあったが、少しでも自分の海外経験からみんなが何かを学び良い思い出の一部になってくれていることを望むばかりである。

 

 

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子供を留学させたい親として知っておきたいこと!

日本からの留学生をオーストラリア現地の学校へ送る仕事をしている人と話す機会があった。日本からの観光客数は、経済不況や東関東大震災の影響を受け激減していたが、個人留学、修学旅行、中高校や大学の語学研修生徒の数は増えているようであり、留学生斡旋業界の需要は伸びているようだ。

留学生と言えば、親として一番気になる点はホームステイ先であろう。高い料金を払っているのにもかかわらず、わたしのまわりでほんとうに起こったことを幾つかあげてみよう。

英語の勉強に来たのに中国系の家庭に送られて英語を話す機会が少ない

インド人家庭に送られ毎日インドカレー料理を食べ体調を崩す

女性留学生の場合、妙にその家の父親が馴れ馴れしくしてくる

3人で一つの小さなベッドで寝させられ、15人の生徒がトイレ・バス、一つを共有

食事の量が異常に少なく、毎回夕食はチャーハンかパスタのみ

あまり問題の起きないようなホームステイ先を選択するのが留学生斡旋業の仕事である。

現地の代理店がホームステイ先選択の際に、事前に家庭を調べ、ホームステイ先にある程度の条件を説明しておけば、こういった問題は起きることはなかったであろう。

日本の親や学校側は、密に現地の代理店と連絡を取っておき、万が一問題が起きればすぐに対処してもらえるようにしておく必要がある。

もちろん上記の例が頻繁に起こるわけではなく、すばらしい家庭で良い思い出だけを残して帰る留学生がほとんどであるからあまり不安や心配になることはない。

これとは逆のケースをみてみよう。

まず最初に、日本人は心のどこかに「お客様は神様だ」の意識を持っている人が多々いる。お金を払い、それに見合わないサービスを受けなければモンクを言う心境は理解できるが、やはり国が違えば、日本のように完璧なサービスは得られないと心得ておいたほうが良いように思う。

昔旅行会社に勤務したことがあり、出版部にいたから直接関係はなかったが、お客様からのクレームの多さには驚きであった。クレーム処理係りにいた同僚をつくづく哀れに感じた。海外旅行にでて、少しでも問題が生じればすぐにクレームをつけ、違う国にいるという意識が薄い人がいる。それは旅行客ばかりではないようである。

学生の中にも、そういった予備軍がたまにいるようであり、先生は両親のパワーに気を遣い、生徒には何も言えない。そして生徒の言いなりになるケースがあるようである。

「可愛い子供には旅をさせよ」である。過保護に育て語学だけを勉強させるだけではなく、せっかく海外に出すのなら、その国の文化、社会構造、人間像を学ぶように子供に言い聞かせるのが親の務めのひとつともいえよう。

日本の便利さから、日本にいると当たり前であったことが、ここでは当たり前でもなんでもなくなる。それを学ぶだけでも大きな価値があるように思えるのだが。

 

 

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彼女の巣立った朝    様々な留学生模様      Sydney駆け込み寺!?その1

 

4時におき、細い明るいお月様、木星、キラキラ輝く小さな星たちを横目に車を走らせた。友の紹介でシドニーに英語の勉強に来ていた子を空港まで送っていったのだ。

 

 

 

前回日本へ帰国したとき、友から彼女がシドニーに行きたがっていると紹介された。

 

最初に「どうしてシドニーを選んだの?目的は?」との私の問いに答えるまで数分を要し「英語を数ヶ月でマスターしたいからです。」が答えであった。

 

 

 

「シドニーに住むから、それで数ヶ月間で英語がマスターできるなんて思わないこと。今この日本に居てもいくらでも勉強できるのよ。でもほんとうに行きたいのなら、それまでにある程度の英会話の勉強はしておくように」と言っておいた。

 

 

 

そして半年後、彼女はシドニー空港に到着した。

 

 

 

半年間の英語勉強はゼロのようであり、また10年前中高校時代に習った英語はほとんど忘れたレベルでやってきた。こちらからの英語の問いはほとんど答えることができなかった。

 

 

 

そしてなんと最初の1週間で「もうやめて日本へ帰りたい!」と言い出した。

 

シドニーに住みたいとか日本へ帰りたくない!という学生が多い中、こんな言葉を聞いたのは初めてであった。

 

 

 

「今やめて帰りたければ帰りなさい。あなたの意思だから私は止めない。でもやっと決断をくだし、多額な費用をかけてここまできて、こんなに簡単に断念して帰ったら、ぜったいに後悔するから。」とだけ伝えた。

 

もう一つは若いのに、「毎日ご飯と味噌汁がないと力がでない!」と言う。お米も味噌もシドニーでは手に入るが、毎日食べないと嫌だ!という我がまま、そして日本食を毎日食べていない我が家にしてみれば、少し苦痛であった。イスラム系やインド系のホームステイ先に行っていたらどうなっていたのであろう?

 

 

 

これらの言葉を聞いたとき、どうしてこの子はシドニーを選んだのか?英語をマスターしたいのなら、どうして来る前に勉強をしてこなかったのか? 無謀ともいえる行動に、わたしは疑問符だらけになっていた。

 

 

 

彼女のレベルと学校での授業内容には大きなギャップがあり、英語だけの学校と社会に対して、来た当初は拒絶反応を起こした。それでも努力家ではあったので日に日に彼女は成長していき、もちろん予定通り8週間真面目に学校通った。

 

また私と日本語を話せたこと、そして毎日わかりやすく英語とオーストラリアの社会や文化などを教えてあげれたことが、なんらかの助けになったのであろう。

 

 

 

先週末、他の友の紹介でシドニーに来たばかりの日本人学生たちをよんで我が家でバーベキューをした。

 

初めてあったそのうちの一人の女性が、

 

「シドニーに到着して一週間、緊張の連続で夜も眠れなかったのです。でも今日ここに来て初めてくつろぐことができました。」と言った。

 

その人は英語も上手で海外にも慣れているようなタイプであったから、この言葉は意外であった。

 

 

 

英語を話せるようになりたい、海外生活を体験してみたい、様々な目的を持ちシドニーを訪れる人々に出会う。強くたくましく英語圏に入り込んでいくタイプは稀である。

 

シドニー留学を夢のようなおとぎ話と信じている子もいるであろう。

 

 

 

巣立った彼女の置き手紙には、感謝の言葉と‘シドニーが大好きです!’と書かれていた。

 

私も大好きなシドニーである。それを少しでも彼女に味わってもらえたことがとても嬉しかった。

 

ここにシドニーにいる限り、迷った学生の力に少しでもなれたらと願っている。

 

 

 

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